『武蔵野』著者:国木田独歩
MY本 Vol.22
「早稲田祭2015」
運営スタッフ 代表 佐野良輔 さん
スタッフ数約600人を擁する早稲田祭運営スタッフ。今年、その組織を束ねるのが代表の佐野さんだ。「多くの人と関わっていく中で、自分にどういうポジションが合っているのか試してみようと思ったんです」と語る彼の原点は、高校2年生のときに出会ったある本にあった。
武蔵野の地の情景や人々が美しく描かれた国木田独歩「武蔵野」。「生活する人々の姿がまるで風景のように純粋に自分の目に映り、忘れられない作品です」。佐野さんが影響されたのは、そこに描かれた著者の周りに対する接し方。「自分も他人も、大きな自然の中のひとつであり、それ以上でもそれ以下でもない。人は人、自分は自分。気にしなくていいんだ」。この小説に出会って、考えが変わった。自分というものととことん向き合い、軸を持って生きようと思った。
そんな生き方が、早稲田祭運営スタッフ 代表としての団体の運営方針にも繋がっている。自分は精一杯伝えるのが仕事。自分の持つ軸を中心にして、周りを巻き込み大きなことができる。「どんなものでも一人ひとりの考え方や感じ方を受け入れていきたい。そんな考え方のヒントになるのがこの本です。悩んでいる人に、迷っている人に、そして考え方を変えたい人にもおすすめの一冊です」と佐野さん。代表が抱く軸を中心に、スタッフ一人一人が作り上げる今年の早稲田祭。どんな学園祭になるのか期待したい。
著者:国木田独歩 岩波文庫
若き独歩が郊外の自然や小道を散策して、その情景と出会った人々を描く近代日本の自然文学の代表作。
「早稲田祭2015」
運営スタッフ 代表 佐野良輔 さん
早稲田大学文化構想学部3年
早稲田祭は早稲田3大行事の1つで、例年毎年16万人もの来場者を誇る。
『早稲田祭2015』は11月7日(土)、11月8日(日)に開催。
【公式サイト】http://www.wasedasai.net/