吉田恵輔監督作品/2018年/日本/137分/DCP/R15+
■監督・脚本 吉田恵輔
■原作 新井英樹「愛しのアイリーン」(太田出版刊)
■撮影 志田貴之
■音楽 ウォン・ウィンツァン
■主題歌 奇妙礼太郎「水面の輪舞曲」
■出演 安田顕/ナッツ・シトイ/木野花/伊勢谷友介/河井青葉/ディオンヌ・モンサント/福士誠治/品川徹/田中要次
■第92回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞受賞(木野花)
■パンフレット販売未定© 2018「愛しのアイリーン」フィルムパートナーズ(VAP/スターサンズ/朝日新聞社)
二人で歩む、地獄のバージン・ロード。
一世一代の恋に玉砕し、家を飛び出した42歳のダ メ男・宍戸岩男はフィリピンにいた。コツコツ貯めた300万円をはたいて嫁探しツアーに参加したのだ。30人もの現地女性と次々に面会してパニック状態の 岩男は、半ば自棄になって相手を決めてしまう。それが貧しい漁村に生まれたフィリピーナ、アイリーンだった。岩男がとつぜん家を空けてから二週間。久方ぶ りの帰省を果たすと、父は亡くなり、実家はまさに葬儀の只中だった。ざわつく参列者たちの目に映ったのは異国の少女・アイリーン。これまで恋愛も知らずに 生きてきた大事な一人息子が、見ず知らずのフィリピーナを嫁にもらったと聞いて激昂する母ツル。ついには猟銃を持ち出し、その鈍く光る銃口がアイリーン へ……!
息子と嫁と姑。 国境も常識も超える、 戦慄のラブ&バイオレンス!
未だに熱狂的なファンを持つ「ザ・ワールド・イズ・マイン」や、ドラマ化された「宮本から君へ」で再び脚光を浴びる、生ける伝説・新井英樹の傑作漫画が史上初めて映画化される。監督は、原作「愛しのアイリーン」を“最も影響を受けた漫画”と公言する田恵輔。『ヒメアノ~ル』で日本を震撼させた田演出の集大成がここにある。
主演は稀代のカメレオン俳優・安田顕。伝説的な漫画の主人公を全身全霊を注いで怪演した。また、岩男の母にして強烈な愛憎でアイリーンを追い詰める姑・ツ ル役を名優 木野花が恐るべき迫力で演じる。深遠なるヤクザ・塩崎役には伊勢谷友介。謎めいた存在感で映画にサスペンスフルな重圧を与える。そして、本作のヒロインで あるアイリーン役にはフィリピンオーディションで田監督により見出された新星ナッツ・シトイ。さらには、本作のために書き下ろされた主題歌「水面の輪 舞曲ロンド」を歌唱する奇妙礼太郎が、ラストの情感を美しく、切なく包み込む。
生きてるだけで、愛。Love at Least