『ミッドサマー ディレクターズカット版』 Midsommar
THE MEIGAZA Vol.42
早稲田松竹の特別企画として、10月後半に2週に渡って4作品を上映する「女たちのオカルト・サイコホラー特集」。世界が注目するアリ・アスター監督のフェスティバル・ホラーとも呼ばれる今年の最新作が、早くも早稲田松竹に登場です!
女子大生のダニーに双極性障害の妹から届いた不吉なメール。「もう耐えられない。パパとママも一緒に行く。さよなら」。不安は的中。一瞬にして天涯孤独の身になったダニーは、破局寸前の彼氏が友人と計画していた人類学のフィールドワーク研究のための旅行へ同行することになる。スウェーデンからの交換留学生の故郷で夏至<ミッドサマー>に行われる祝祭。地上の楽園かと見紛う太陽の沈まない地で彼女たちは少しずつ不穏な空気に包まれていく。
『ヘレディタリー/継承』で鮮烈なデビューを飾ったアリ・アスター監督の最新作。(町山智浩氏による)「青空スリラー映画」と形容されるだけでも想像できる完全未体験な恐怖。前作から共通する家族や(彼氏)との機能不全な関係を描きつつもホラーというジャンルを塗り替えるような描写が斬新だ。しかも<ホルガ>と呼ばれるこの場所で行われる儀式の内容は徹底したリサーチによって実際に行われていた儀式を元に着想されているというのだから驚きだ。
今回の特集では本作と同じく大注目の「A24」スタジオ制作による、魔女伝説を描いた『ウィッチ』。ハイブリットな感覚でオカルトともサイコスリラーとも言えるような愛と狂気の恐ろしさを描き出したカルト的傑作『ポゼッション』(1981)、極めつけはオカルトホラーの金字塔『ローズマリーの赤ちゃん』を特別に権利取得して上映します。題して「女たちのオカルト・サイコホラー特集」! どの映画もトラウマ級の面白さです。
女たちのオカルト・サイコホラー特集
第1週:10/17(土)~10/23(金)『ミッドサマー』『ウィッチ』
第2週:10/24(土)~10/30(金)『ローズマリーの赤ちゃん』『ポゼッション 40周年HDリマスター版』
ミッドサマー ディレクターズカット版 MIDSOMMAR
(2019年/アメリカ・スウェーデン/170分/DCP/R18+)
監督・脚本 アリ・アスター
出演 フローレンス・ピュー/ジャック・レイナー/ウィル・ポールター ほか