マイ本 Vol.52 『ファスト&スロー(上下巻)』
MY本 Vol.52
元Jリーガーで現在、新宿区をホームタウンに世界一のサッカークラブを目指す「クリアソン新宿」の広報として日夜PR活動に奔走する井筒さん。関西学院大サッカー部の主将を務めていた頃にこの本と出会い、心理学面からも書かれているその意志決定の仕組みを大学やクラブチームの運営にも応用してきたという。
本著では、認知心理学者の著者が人間の思考や行動に及ぼす罠(=バイアス)などについて心理学的実験を通じて解明している。当時「自分の行動や意思決定が、必ずしも自分の意思で決めている訳でなない」という言葉に衝撃を受けた井筒さん。この本を通じてチームや人生の成功や失敗においても自分の意思を過大評価せず、常に周囲の環境や思い込みの影響があることを意識し、サッカー部時代からJリーガーとしても現在のチーム運営においても、自分や他者の意思決定や行動を俯瞰して客観的に見ることができるようになったと話す。また、「保守的だった自分の思考が、現状維持バイアスを常に意識することで、キャリアチェンジをはじめ人生の分岐点で多くの挑戦するきっかけにもなりました」ともいう。
昨年にはサッカー選手のセカンドキャリアなどについて、井筒さん自身の体験も交えた著書『敗北のスポーツ学』を上梓。新宿から世界を目指す「クリアソン新宿」においても、広報・マーケティングのリーダーとして、大局的な視野で新しい挑戦を続けてくれることだろう。
心理学者でノーベル経済学賞を受賞した著者が、人の意思決定の仕組みを行動経済学・認知心理学的実験で解明する。
クリアソン新宿
ブランド戦略部 PR・デジタル戦略室 室長
井筒 陸也さん
大阪府出身、関西学院大学卒。Jリーガーとして徳島ヴォルティスで3年間プレイし、クリアソン新宿に移籍。選手兼広報を務めた後、2021年に引退。現在、JFL「クリアソン新宿」の広報担当として、新宿区発のJ1チームを目指してPR活動に尽力している。
☆クリアソン新宿
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