『レディ・バード』 LADY BIRD
THE MEIGAZA Vol.34
今回の作品は、2018年ゴールデングローブ賞の作品賞と主演女優賞を受賞!アカデミー賞5部門にノミネートされた話題作 。悩める17歳の少女の揺れ動く心情を 、ユーモアた っぷりに描 いた青春映画です!
「カリフォルニアの快楽主義について語る者はサクラメントでクリスマスを過ごしたことがない」―ジョーン・ディディオン
クリスティン(自称:レディ・バード)は卒業したら、少しでも地元と離れて文化のあるニューヨークやニューハンプシャーの大学に行きたいと思っている。しかし看護師をしている母は父も失業した今、そんな余裕はないと反対。田舎でもなければ都会でもない街の、頭がいいわけでも特技があるわけでも美人でもない、どこにでもいるかもしれない彼女の高校生活最後の一年間。
女優グレタ・ガーウィグが初長編監督を務め、たちまち最大の評価を得た『レディ・バード』。監督だけでなく脚本もこなす彼女への完成後のインタビューでは、撮影を始める前には350ページ、完成尺の約4倍にあたる量のシナリオがあったという。それもそのはず、彼女自身の地元であるサクラメントを舞台に自分が当時感じていたことや考えてことを元にアイディアを練っていったというこの作品は、今まで見たことのないような生き生きとした人物描写や台詞回し、ウィットに富んだ表現が詰め込められている。カトリックの保守的な雰囲気の残る街で育った母と、外の世界へ出て行こうとする娘の迷いや葛藤が美しい、普遍的で最高の青春映画。ぜひお見逃しなく。
11月17日(土)~11月30日(金)
「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」と2本立て上映
『レディ・バード』 LADY BIRD
(2017年 アメリカ 94分 PG12)
監督・脚本 グレタ・ガーウィグ 出演 シアーシャ・ローナン/ローリー・メトカーフ/ティモシー・シャラメ ほか
2018年ゴールデングローブ賞 作品賞/女優賞 受賞
2018年アカデミー賞ノミネート 作品賞/主演女優賞/助演女優賞/監督賞/脚本賞