『奇貨居くべし 春風編』
MY本 Vol.45
日本全国に約50店舗の整体院グループを展開する安藝さんが、本著と出会ったのは25歳の頃。当時は地元徳島の整骨院に勤務しながら、仕事が上手く行かないことに深く悩み、自殺を考えるほどの状態だったという。辛い精神状態だった安藝さんは、主人公の呂不韋が妾の子として不遇の幼少期を過ごしながらも、熱い想いを持ち続け、一商人から秦の宰相に登り詰めていく姿に自分を重ね、感情が突き動かされたという。
中国史の同時代を描いた『キングダム』では、悪役として描かれる呂不韋。本著では清廉潔白で、戦乱に苦しむ民衆に寄り添う義侠心あふれる人物として描かれている。安藝さんは「自分軸で考え悩んでいたことが、相手軸で考えるようになり、仕事との向き合い方が変化していきました」と話す。本を読破した数ヶ月後には、上京を決意。その後東京の整骨院に勤め、仕事とお客様に正面から向き合い、3年後には独立開業を果たしていく。
人を信じ、人との出会いを大切にし、夢を抱きながら成長していく様子や、激動の生き様に感銘を受けました」という言葉に、安藝さんが顧客視点で経営をし、企業グループとして大きな成長をしている要因があるのではないだろうか。「自分は不遇だと思っている人、苦しんでいる人にぜひ読んでもらいたいですね」と、安藝さんはいう。本著は、人と繋がり、人を大切にし、努力を続けていれば案外いつか報われる、そんな気持ちにさせてくれることだろう。
秦の始皇帝の父ともいわれる呂不韋。不遇の幼少期を経て、一商人から秦の宰相にまで登り詰めていく、その波瀾の生涯を描く。【全五巻】
株式会社givers/ころ整体院グループ代表
安藝 泰弘さん
全国約50箇所で整体院、整骨院、巻き爪治療院、フィットネスジムなどをグループ展開するgiversホールディングス株式会社 代表取締役。高田馬場でも整体院を2院経営する。2021年6月、「メディカル整体アカデミー」を高田馬場に開校。
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