えぞ菊
戸塚店

札幌みそラーメンのおいしさを提供し続けて40年以上。ハワイをはじめとする海外にも20年以上前から出店するなど、日本のラーメン文化を幅広く知らせる先駆けとして業界に君臨してきた。その理由も初代社長が「ハワイが好きだったから」という単純明快なものだったが、「海外で無性にラーメンが恋しくなるあの気持ちがあったからでは」と３代目である店長は語る。「えぞ菊」の看板メニューである、みそラーメン。その味の決め手はなんと言っても秘伝の味噌ダレ。3種類の味噌と30種類にも及ぶスパイスを独自に配合して２ヶ月間熟成。門外不出のレシピはごく少数の限られたスタッフのみぞ知るもの。ここ戸塚店の２階で仕込んだモノを全店に送っているという。シンプルながら簡単には真似できない味。長年愛されている人気店の秘密がここにある。

意外と知られていないが、メニューには「みそ」の他に「塩」・「しょうゆ」も開店当時から取り入れられている。特に塩ラーメンは常連さんが浮気して思わずハマってしまうこともよくあるという自慢の一品。その他にも新しくメニューに加わった、ピリっとした刺激がクセになる「旨辛みそラーメン」、「みそ」「塩」「しょうゆ」「辛みそ」など各種の味が用意された「つけ麺」など、何度訪れても飽きのこない多数のメニューが用意されている。また人気の餃子もひと工夫されていて、こちらにも自慢の味噌ダレが使用されている。そのため他店とはひと味違うインパクトのある味に。味噌ダレに含まれるスパイスが口の中に広がり、中の具材の旨味を絶妙に引き出している。ジューシーでしっかり味付けされているのでそのまま食べても美味しい。こちらの餃子はお持ち帰りやネットでの販売でも大人気！ご家庭でもぜひどうぞ。

人気店だけあって、多くの人に素早くラーメンを提供できるようにと、席はシンプルにカウンターのみ。８年前にすぐ隣の場所から移転したこともあり、新規に設えた店内はとてもキレイで明るい雰囲気。初めて訪れても気兼ねなくラーメンを食べることができる。席には豆板醤など数種の調味料を混ぜて作られた特製合わせ味噌やすり胡麻などが用意されており、独自の食べ方も楽しめて嬉しい限り。気さくなスタッフとの会話を楽しむ常連さんも多く、すべてのお客さんに対していつも真心を込めた接客を心がけているという。あいにくの雨だった取材当日。「ありがとうございました！お忘れ物ないように！」という声が自然聞こえてきたが、そのおかげでお客さんがうっかり傘を忘れそうだったところで足を止め、「おっと、いけない！ごちそうさま！」と笑顔で店を出て行くのが印象的だった。