早稲田通りの馬場下交差点から早大南門通りに入ってすぐにあるブックスルネッサンスは、2002年に開業した古書店。店主の浅利さんは実は元商社マンで、脱サラして古書店の経営を始めたそうだ。古書店としては珍しい、カタカナの店名にした理由について、「ちょっとおしゃれな古本屋、っていうイメージにしたくて(笑)なかなかイメージ通りにならないんだけどね」と話す。そんな言葉からも垣間見えるように、浅利さんは気さくで明るいキャラクターで、話すとなかなか止まらないまさに早稲田界隈の商店主らしい方なのだ。また、本の品ぞろえは多岐に渡り、歴史の教科書に出て来そうなとても貴重な古い本から、村上春樹などの人気作家の本まで、さまざまな種類の本が置いてある。
(掲載日:2012年12月8日)
浅利さんは棚の本の並びにもこだわりを持っている。本のジャンルは思想・歴史・文学・映画…と王道を押さえつつも、単純に並べることは敢えてしていない。「学生の頃から旅行好きで、いろんな国の旅行記なんかを多く置いてるんだよね。だから国を基準に並べてるんだ。例えば、イギリスの棚にビートルズの本を置いて、その隣に村上春樹の『ノルウェイの森』を置く…とかね」「そういう関連性をお客さんが感じとってくれたら、それはやっぱり嬉しいよね」そんな、お客さんとのささやかな意志の疎通を大事にしている浅利さん。最後に「ためになる、ならない、とかではなくて、自分の感覚で本を選んで欲しい。きっと本が呼んでくれますよ」と言葉を結んだ。 (取材・文:吉田みず季)
(※書籍1,000円以上購入/教科書・辞書除く)
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