高田馬場駅から早大方面へ徒歩5分。早稲田通りのTSUTAYAを通り過ぎ、二つ目の道を左折すると「ストリングショップ グランドスラム」はある。テニスグッズやガットの張替えなどテニス愛好家には欠かせない専門店だ。オーナーの羽賀さんはこの道36年のベテランストリンガー。ウィンブルドンや北京オリンピックなどの国際大会で、ガットの張替えを行ってきた実力者だ。今までに張替えをしたラケットはなんと11万本以上を数えるというから驚きである。取材中も手を休めることなくストリンギング(ガットの張替え)を行う姿は、プロの職人そのものだった。
テニスをやっていたお兄さんの影響で、中学の頃からテニスを始めたという羽賀さん。大学生の時には、テニスショップでガットの張替えのアルバイトを始め、そこからこの道一筋でキャリアを積んできた。「ストリングショップ グランドスラム」をオープンしたのは1999年5月のこと。高田馬場を開店場所に選んだのは、公園や学校、テニススクールがあり、テニス人口が多いからだ。店名の「グランドスラム」は、テニスの世界4大大会(全豪・全仏・ウィンブルドン・全米)を制覇すること。羽賀さんがストリンガーとして4大大会に参加経験があることから名付けられた。入り口の扉は、テニスボールがぶつかってガラスにヒビが入った跡をあしらった遊び心のあるデザイン。フローリングの店内は、アンティークのウッドラケットなどが飾られており、羽賀さんとテニスの30年以上の歴史を感じさせる。ゆっくりとラケットを選んだり、ガットの張替えの相談をしたり、気軽に利用できるとても親しみやすい雰囲気のお店である。
スタッフの多い量販店では、1時間ほどのスピーディーなガットの張替えが可能である。しかしデメリットとして、毎回違うスタッフが行うことによって、ガットの張り加減がまちまちになってしまうことも。そんなストレスを感じている人にはぜひ「グランドスラム」をおすすめしたい。豊富な知識量と経験値をもつ羽賀さんが、プレイヤーの癖や志向に合わせて一本一本丁寧にストリンギングしてくれる。通常はラケットを預かった翌日のお渡しだが、電話予約すれば1時間以内の即張りにも臨機応変に対応してくれる。マシンが進化し、コンピューターでテンション(張りの強さ)を決められるようになった現在でも、張る人の癖がでてくるというストリンギング。専門店が少なくなった今、安定感のある張りを行ってくれるショップはとても貴重である。ベストな状態でテニスをプレイしたい方はぜひ一度相談してみては。
「ストリングショップ グランドスラム」では、ストリングやラケットなどのグッズも多く揃えている。ラケット選びや打ち方などの相談にもやさしく丁寧に応じてくれるので、テニス初心者から上級者まで幅広い層に愛されている。テニスは生涯スポーツ。60歳になっても、70歳になってもプレイできるスポーツです。またテニスは基本的に一人ではできないので、そこには必ず社交があります。世代や男女など関係なくテニスをして、社交を楽しむことができます。人生を豊かにするテニスライフの一歩を「ストリングショップ グランドスラム」から始めてみるのはいかがでしょうか。(取材・文 吉井あゆみ)
11:00~20:00 (日・祝~19:00)
火曜日・第1日曜日