数々の飲食店が軒を連ねる早稲田通りにおいて、ひときわ目を引く赤い看板。そこが今年でオープン18周年を迎える、タイラーメンとタイ料理の専門店「ティーヌン」である。一歩店内に踏み込むと、本場タイの屋台をイメージした内装と、鼻孔をくすぐるスパイスの香りが食欲をそそる。ちなみに店名の「ティーヌン」とは、タイ語で“最初”という意味である。文字通りここはタイラーメン発祥の地なのだ!
ティーヌンを一言でいうなら、早稲田でアジアを感じることのできるお店。店内の壁にはタイ国王の肖像が掲げられ、現地タイの雰囲気を醸し出している。カウンター上をはじめ、そこかしこに登場する印象的なイラスト。そう、いまでは渋谷・銀座・表参道など都内各所で見かけるティーヌンのシンボル「ドンブリを持ったムエタイ選手」。それは18年間の開店当時、早稲田大学の学生が無償で書いてくれたのだと、店長は言う。まさに学生街らしいエピソードである。
店長がバイト先で出合ったタイ料理の定番トムヤムクン。そこにラーメンを融合したのがトムヤムラーメンだ。ほどよい酸味と適度な辛さは、一度食べれば病みつきになること間違いなし。店長がほかにはない美味さだと自信をもってオススメする逸品だ。ナンプラーなどのタイ料理に欠かせない調味料もテーブルに用意されており、自分好みの味に調節が可能。麺も中華麺と米麺、麺の太さなど数種類から選べるため、同じメニューを何度も楽しめる。ちなみに店長のイチオシは中華麺だそう。
もちろんトムヤムラーメン以外にもオススメはたくさんある。鶏の挽き肉をタマネギ、ピーマン、ニンニク、唐辛子とともに炒めて、オイスターソース、ナンプラーで味付けたタイ風チャーハンとも呼べるガパオ。ガパオというのは最後に載せるハーブの名前で、これがさらに旨みを際立たせる。また数多くのスパイスを使用して、本場の味をそのまま再現した人気メニューのグリーンカレーも、一食の価値は大いにある。
スパイシーなエスニック料理には、やはりビールがよく合う。ディナータイムは、サラダや炒め物、揚げ物など、数多くのおつまみメニューと共に、ビールを喉に流し込むのがサイコー。タイのシンハービールは日本のものより風味が強く、アルコール度数も高めで、ディナーをより刺激的なものにしてくれる。風味を少し軽くしたい場合は、氷を入れて飲むのが本場のやりかただそうだ。また夜ならではの、お得なセットメニューも用意されている。
ティーヌンが提供するのはタイ料理だけではない。“微笑みの国”とも称されるタイでは、どこに行っても笑顔で迎えてくれる人々がいる。本場タイを強く意識するこの店では、サービスも本場にならい、笑顔の接客を行っているのだ。スタッフみんなが笑顔なのはもちろん、それを見たお客さんも自然と笑顔に。まさにタイさながらに笑顔あふれる明るいお店なのです。
日本でもタイ料理を味わえるお店は増えてきたが、まだまだ中華やイタリアンには及ばない。しかし、店長はいずれタイ料理を日本人の定番料理のひとつにしたいと語る。そのための試みとして、ティーヌンではプロのシェフによるタイ料理教室なども開催している。どちらにしても、まずは食べてもらわなければ始まらない。赤い看板を見つけたら、是非お立ち寄りを。本場の味と笑顔は、訪れた人を決して裏切りません。(取材・文:目崎雄太)
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ランチタイム11:00~14:00
サービスタイム14:00~18:00
ディナータイム18:00~25:00(平日)/~23:00(日祭日)
無休