早稲田散歩vol.6【内藤とうがらし歴史編】
みなさんこんにちは。ここ1週間ほどでにわかに秋めいてきましたね。
内藤とうがらしは赤く色づき、収穫の時期を迎えています。10月4日は「とうがらしの日」だそうで、新宿各地でイベントが開かれています。高田馬場近辺では9月28日から10月3日にかけて「バル辛フェスタ2018」を開催中です。また10月1日から10月10日の間、広い地域で「第5回新宿内藤とうがらしフェア」が開かれます。
ジモア秋号紙面では、早稲田地区の内藤とうがらし栽培スポットを特集しました。こちらジモア新聞では内藤とうがらしの歴史に焦点をあて、歌舞伎町から内藤町にかけてのスポットをご紹介したいと思います。
JR新宿駅東口からスタートします。LUMINE EST直結の出口から出て、向かいの路地を進みます。右手にある新宿武蔵野館という映画館では、内藤とうがらしの商品を取り扱っているそうです。
(参考:「アトムや漱石風味 新宿ご当地七味 内藤とうがらしで「10万馬力」に(2018年5月22日)」、東京新聞WEB、http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201805/CK2018052202000111.html、2018年10月1日最終閲覧)
最初の十字路を左に曲がり、まっすぐ進みます。新宿大通り商店街を渡り、「MOA5番街」を歩いて新宿区役所前まで行きます。
反対側に渡りって右折、少し歩くと花園神社が見えます。現在修繕中で入り口が少し分かりづらくなっていました。門をくぐってすぐ左手には「内藤トウガラシとカボチャ」という題の案内板があります。
江戸時代、武家の屋敷内では野菜などを育てる風習があったそうです。そしてこの近辺に広大な敷地を有していた内藤家は、トウガラシを栽培していました。土がトウガラシ栽培に適していたことと、当時庶民の間で流行していた蕎麦の薬味としてトウガラシの需要があったことで、たくさん作られていたといいます。
境内を進み御手水で清めてから参拝。その後右手の階段を降りて社務所を訪ねました。社務所の前で内藤とうがらしが栽培(奉納)されていました!
様々な御守りやご神札があるなかで、今回はとうがらし柄があしらわれた仕事(志為)守を選びました。薄ベージュの生地に刺繍された、赤く上向きの八つ房とうがらしが目を引きます。金糸の刺繍も綺麗です。
花園神社を出たら、新宿御苑へ向かいます!新宿五丁目東の交差点を右に曲がり新宿柳通りを直進します。
画材店の世界堂が見えたら、右折して少し寄り道。3軒先のビル1階に追分だんご本舗があります。こちらのお店では内藤とうがらしを使ったお団子を販売しています。今日は内藤とうがらしだんごと、季節限定のゆずあんの2本を購入しました。
新宿二丁目の交差点まで戻り、NTTドコモビルの見える方向に進みます。看板に従って歩くと、新宿門に到着です!
新宿御苑の由来は、徳川家康の家臣であった内藤家の屋敷地です。2代目内藤清成は、家康から「長年の功労と江戸城西門警固の功績を認められ」、現在の新宿に広大な領地を賜りました。大規模な屋敷地だったために、所在地は「内藤町」と名付けられ今に至ります。
また「内藤新宿」という呼称は、敷地の跡地に甲州街道の宿駅が設けられたことに関係があるそうです。
(参考:「新宿御苑の歴史(1)」一般財団法人国民公園協会、http://fng.or.jp/shinjuku/place/history-01.html、2018年10月1日最終確認)
新宿御苑は新海誠監督のアニメ映画「言の葉の庭」の舞台にもなった場所ですね。しばし園内を散策しました。ああ、まるで都会の中のオアシス…
さて、お昼時になったので休憩所のベンチでランチ。食後に先ほど購入したお団子をいただきました。
内藤とうがらしのお団子は、生醤油の団子の上に七味がかかったものです。一口目は「そんなに辛くない…?」と思っていたら、後からピリピリと辛さを感じました。口の中で辛さと一緒に、旨味も広がるのを感じました。初めての感覚で何と形容したらいいかわかりませんが、くせになりそうな美味しさです。内藤とうがらしは「上品な旨味と爽やかな風味」が特徴と聞いていたので、「なるほどこれか!」と納得しました。
(参考:「とうがらしを楽しむ」、内藤とうがらしプロジェクト、http://naito-togarashi.tokyo/enjoy/、2018年10月1日最終閲覧)
ゆずあんの団子は白あんがベースで、食べるとふんわりゆずが香ってきました。お団子も柔らかくておいしかったです。辛いものと甘いものを交互に食べることで無限ループができそうです。
苑内をぶらぶら歩いていると、気になるのぼりを発見。とうがらしクレープ…辛いものと甘いものの融合!?
冷凍庫から取り出してお会計。柔らかくなるまで少し待ってからいただきます!白あんに一味とうがらしが練り込んであって、辛さは大分抑えられていました。
ぐるっと苑内を一周したのち、大木戸門から出ました。次は門の右脇の小道に入ります。
小道を抜けたら右折して住宅街をしばらく進んでいきます。内藤児童遊園の看板で曲がると、公園に隣接するかたちで多武峯内藤神社がありました。
多武峯内藤神社は、内藤清成が家祖である藤原鎌足を祀った神社です。また藤原氏の氏神である奈良の春日大社から、御霊わけをしてあるそうです。境内右奥には新宿区登録有形文化財である駿馬塚があります。
清成の飼っていた駿馬は、家康から賜った内藤家の土地=現在の新宿御苑を走り回ったあと、疲れ果てて死んでしまったといいます。供養するためにこの地に埋めたと伝えられています。隣には駿馬舎が建てられ、清成が愛したという白馬の人形が収められていました。
ここまでかかった時間は4時間ほど。新宿御苑で2時間半過ごしたので、少し長めの散歩となりました。帰りは新宿通りを20分かけて歩いて新宿駅に戻りました。反対方面の四谷駅へ向かう道には、多くの栽培スポットがあるようです。
お天気のよい日にお出かけしてみてはいかがでしょうか。
この地図はGoogle Mapにより作成しました。
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〒160-0022
東京都新宿区新宿5-17-3
TEL:03-3209-5265 FAX:03-3209-5645
追分だんご本舗(新宿本店)
〒160-0022
東京都新宿区新宿3-1-22
TEL :03-3351-0101
販売 :10:00~20:30 ※売り切れ次第閉店
喫茶: 平 日 11:00~19:00(LO 18:30)
土日祝 11:00~20:00(LO 19:30)
〒160-0014
東京都新宿区内藤町11 (一般社団法人国民公園協会 新宿御苑)
TEL:03(3341)1461 FAX:03(3341)1528
開演時間:9:00~16:00(16:00入園終了,16:30閉園)
休園日:毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
入園料:一般200円/小・中学生50円/幼児無料
その他詳細はサイトでご確認ください。